無料カフェ開業相談

 私たちnote coffee roastersはコーヒー豆のロースターである一方で、カフェ開業サポートの専門家でもあります。エスプレッソマシンの卸売りから技術トレーニング、カフェ開業の全般的なサポートまで含めば、これまで担当してきた開業サポートは100数十件。

 

そのなかでコーヒー豆の卸売り先は全国で70件以上に上ります。一般的な地方のロースターは年間3~6件程度のペースで卸先様が増えていきますが、自家焙煎を始めてほんの6年程度で70件以上になるのは、他社のロースターと比べてもかなり早いペースと言えるでしょう。そのぐらい、カフェ開業やコーヒー豆の卸という点において私たちは信用をしていただけていると考えています。

 

 

コーヒー豆やエスプレッソマシンなどの卸売りから、什器屋さん、デザイナーさん、食材屋さんなどのご紹介、カフェのコンセプトの考え方など基本的なところまで、無料でご相談いただけますので、カフェ開業をお考えの方はぜひ一度ご相談されてみませんか?

ご希望の方は、下記お問い合わせ欄よりお問い合わせください。

その際に、申し訳ございませんが「1年以内にカフェ開業を予定しており、物件など、ある程度開業される場所や広さが決まっている」方を対象とさせていただきます。

理由としては、場所や具体的なオープン時期が決まっていないと、お店のコンセプトの決め方やそれに合わせた什器などの選び方が決まらないためです。カフェ開業を「いつかやりたい夢」としてお考えではなく、「すぐ先に迫る目標」としてお考えの方はぜひご相談ください。

 

こちらのページよりお問い合わせください。 その際、コメント欄に"必ず"店舗名や法人名の記載をお願いいたします。

 

一方で、「カフェ開業をいつかやりたい夢」としてお考えの方にも、これからそれを「具体的な目標」とするにあたって知っておくべきことを下記に記載しておきました。

 

長い文章ですが、多くのカフェ開業サポートをしてきた立場として、必要なことを盛り込んだつもりです。決して無駄にはならないので、お時間のある時にぜひご覧ください。

 

カフェ開業の基礎知識

カフェ開業に絶対に必要なものは主に5つあります。

1. 資金

2. 資格(営業許可)

3. 物件

4. 設備

5. 技術

です。それぞれ簡単に解説していきますので、これからカフェオープンを目指す方はぜひご参考にしてください。

 

1. カフェ開業の資金は?

一般的なカフェである15~20坪ぐらいの広さでの開業であれば、ランチなどの"食事を提供するか"どうかが一番資金を左右します。食事もしっかり作るタイプのカフェだと1,000万円程度、それがなければ500~600万円程度がカフェを作るのに必要な相場です。

このぐらいの価格帯だと、基本的には融資が必要なので、税理士や商工会議所との打ち合わせが必要になるでしょう。ご自身で銀行や日本政策金融公庫に行くこともできますが、自分ひとりだと融資の利率が高いので、できれば税理士や商工会議所を通すことをおすすめします。

融資

実は、商工会議所を通すと、利率が低くなることが多いんです。意外と知らない方が多いので、ぜひ利用しましょう!

そして上記の価格は、スケルトン(店舗内装がなにもない状態)の相場ですが、居抜き物件など、条件がよければそれより安く抑えることも可能です。いろいろと制限されますが、自己資金300万円程度で開業することもできなくはありません。

ただし、居抜き物件は自分のイメージ通りのカフェが作れないなど、難点も多いので忘れずに。

 

2. カフェ開業に必要な資格は?

カフェ開業に調理師免許などの特別な資格は必要ありません。カフェを含めた飲食店開業に必要なのは「食品衛生責任者」と呼ばれる資格のみで、これは各自治体の保健所に申し込んで1日の講座を修了すればだれでも取得できるものです。

食品衛生責任者

↑名古屋市の場合

 

また、人がとる資格は食品衛生責任者のみですが、店舗のほうにも「飲食店営業許可(喫茶営業許可)」をとる必要があります。簡単に言えば「この店舗は飲食店を営業できる衛生的な設備を持っています」という許可のこと。

飲食店営業許可に必要な内装、設備は、物件の改装打ち合わせ段階から知っておくべきなので、必ず自分の手と足で保健所に確認にいきましょう。「飲食店を何軒も作っている施工屋さんだと言うから丸投げしたら、飲食営業許可の基準を満たしていなかった」なんてことは私たちも何度も確認してきました。

飲食店営業許可

↑広島市公式サイトより引用

同じ名古屋市内でも千種区と中村区の保健所では求められる設備の基準が全然違うなんてことも平気であるぐらいです。

特に、デザイナーをはさまず、地元の大工さんやハウスメーカーに頼んだ場合は要注意。「飲食店は作ったことがあるから大丈夫!」と言って、ひどい改装をしてきた例は1度や2度ではすみません。ただ、これは発注した施主(オーナー)も悪いのです。飲食店は自分がこれから働いていく職場。そのなかで自分が分からないまま話をすすめてもらうようなことは絶対なくしましょう。

 

3.カフェ開業に最も重要な物件

私たちが「カフェ開業の成功と失敗を決める一番大きな要素は?」と聞かれたら、まず一番に上げるのが物件です。カフェの場合、それは特に大事になってきます。

オフィス街のサラリーマン向けのテイクアウト重視のコーヒースタンドと、住宅街の主婦層向けのイートインメインの喫茶店では、同じカフェ業態と言ってももはや別物です。

それに家賃も重要で、個人オーナーのカフェで家賃が20万をこえるような物件は東京や大阪を除けば、よほどの好立地で高回転が見込める土地(観光地や繁華街の一等地)でもなければやっていけません。

とはいえ、いくら家賃が安くても5坪程度しかないような物件で売上を上げるには、よほど強力な商材(一時期のタピオカミルクなど)か、よほど恵まれた立地(観光地で人がひっきりなしに来るなど)が必要になります。

観光地のコーヒースタンド

↑観光地にある5坪程度のコーヒースタンドの卸先様

一般的な立地である程度以上の売り上げを作るなら、どんな土地でもできれば13坪以上はほしいところです。物件選びは一番妥協してはいけないポイント。

オンラインの情報だけでなく、地方では商工会議所や銀行、地元の不動産屋など、ローカルな情報のほうが強い場合もあるので、必ず地元の不動産屋さんなどにはご挨拶しておきましょう。

 

4. カフェの設備は専門業者に

カフェの設備は大きく5つに分かれます。

1. 冷蔵庫や水道、製氷機などのいわゆる「什器類」

2. コーヒーメーカーやエスプレッソマシンなど「コーヒー機器類」

3. ミキサーやオーブンなどの「調理機器類」

4. テーブルやいすなどの「家具類」

5. カトラリーやグラスなどの「食器類」

 

「什器」や「家具」は施工業者に任せることも可能ですが、基本的には施工業者の選定などの手間賃が発生するため、自分で選んだ場合よりも割高です。とはいえ、初心者がいきなりネットで購入というのも図面や電力、排水などを簡単にでも理解しておかないと大変なもの。全国的には「テンポス」などが有名ですが、愛知・岐阜・三重であれば信頼できる什器屋さんなどもご紹介できますので、ご相談ください。

また、「調理機器」や「食器」はカフェレベルだと個人で買いそろえる方も多いです。自分の好きな食器でお客様に食事やコーヒーを提供するのは、カフェ開業の魅力でしょう。ただ、カップの大きさなど、自分では考え抜いたつもりでも意外と落とし穴はあるもの。できれば業者さんに相談しましょう。

最後に「コーヒー機器類」ですが、飲食店の社員レベルでマシンの調整も自分でやってきたという方以外は、絶対専門店に相談することをおすすめします。今まで私たちも、アルバイトとしてコーヒーチェーンで働いてきた、あるいは独学でコーヒーをやってきたという方の器具選びをお手伝いしたことがありますが、マシン選びから設置までスムーズにいったケースはほぼありません。コーヒー機器類はお悩みのことがあればぜひご相談ください。

コーヒー器具店 

↑弊社直営のコーヒー器具店

 

5. カフェの技術習得

カフェでの技術習得というと、主に3つの要素があります。

1. オペレーションなどの運営面

2. コーヒーの抽出などの技術面

3. 接客などのホスピタリティ面

 

そしてこれらを学ぶには「カフェでバイトする」「スクールに入る」「完全独学」のいずれかを選択する必要があるのですが、それぞれ一長一短です。

おそらく、このなかでは「カフェでバイトする」を選択する方が多いでしょうし、飲食店勤めからカフェ開業に至った方は間違いなくこれをおすすめするでしょう。

ですが、過去6年間で私たちのスクール「バリスタ養成コース」を修了し、カフェ開業したオーナー様は飲食店勤めの経歴がないながらも、ほぼ100%がまだカフェを閉店することなく続けていらっしゃいます。「カフェの6割が3年で閉店すると言われるこの業界で」です。

 

 

これは「カフェをやるなら私たちのスクールに通ってください」と言いたいわけではありません。正しくは、独学にしろ、カフェで働くにしろ、"きちんとした勉強"をできる環境に身を置く重要性をお伝えしたいのです。

独学の場合、できれば自分の計画の正しさや技術のクオリティチェックなど、現役の飲食店オーナーに確認したいところですし、カフェで働くなら、毎日のオペレーションや運営に関しては店長と同レベルの目線で働く必要があります。

正直、チェーンカフェで1年働いたところで、ただ時給をもらうためだけのために働いていては開業に必要な知識・技術は絶対に身に付きません。チェーン店ではエスプレッソマシンの清掃や味づくりのチェックなどをすべて管理者が行っており、アルバイトはその設定のなかで決められた手順をさばくだけです。

実際、私たちは数百人のカフェアルバイト経験者にラテアートセミナーを実施していますが、技術やマシン選定など「そのままお店に立っても大丈夫」と言える人はほぼいませんでした。アルバイトとして技術を身に着けるなら、積極的にオーナーや店長の技術を盗む意欲が必須です。

ラテアート

一方で、オペレーションに関しては、チェーン店で働くことで参考になる部分もあります。たとえば、接客マニュアルや時間帯によってフードコーナーのメニューを入れ替えるなどの工夫など、チェーン店ならではの売り方を学ぶのは決して無駄ではありません。ただ、その辺は知識としてチェーン店をじっくり観察することでもわかりますし、きちんと勉強さえすれば独学で学ぶことも不可能ではありません。

また、ホスピタリティに関しては、すごく雑に言えば、カフェのホスピタリティの技術レベルであれば、技術云々よりも、そこに立つ人の人間性のほうがよほど重要で、お客様のことを考えてきちんと接客していればまず問題になることはありません。※むしろ、個人店でチェーン店のような接客は"ウケない"ことのほうが多いでしょう

繰り返しになりますが、多くの方は「カフェを開業するならカフェでバイトしたほうがいい」と言われるでしょうし、私たちもお金を稼ぎながら知識を身に着ける手段としてカフェバイトはおすすめだと思います。

ですが、カフェを開業したあと、うまくいかせるための手段として、カフェ経験はそれほど重要ではありません。それが本当だとしたら、カフェ出身者のカフェ開業はアルバイトをしたことがない人に比べて成功率が高いはずですが、そうはなっていないからです。

正しくは、カフェで勤めていようが、独学だろうが、スクールに通おうが、きちんと「オーナーや店長レベルの考え方や技術への関心」を持って続けていれば、手段はなんでもよいのです。大事なのは手段ではなく、マインドやお店のコンセプトだということだけ知っていただければ幸いです。